20,太陽も星も見えない日が何日も続き、暴風が激しく吹き荒れたので、私たちが助かる望みも今や完全に絶たれようとしていた。
21,長い間、だれも食べていなかったが、そのときパウロは彼らの中に立って言った。「皆さん。あなたがたが私の言うことを聞き入れて、クレタから船出しないでいたら、こんな危害や損失を被らなくてすんだのです。
22,しかし今、あなたがたに勧めます。元気を出しなさい。あなたがたのうち、いのちを失う人は一人もありません。失われるのは船だけです。
23,昨夜、私の主で、私が仕えている神の御使いが私のそばに立って、
24,こう言ったのです。『恐れることはありません、パウロよ。あなたは必ずカエサルの前に立ちます。見なさい。神は同船している人たちを、みなあなたに与えておられます。』
25,ですから、皆さん、元気を出しなさい。私は神を信じています。私に語られたことは、そのとおりになるのです。
26,私たちは必ず、どこかの島に打ち上げられます。」
先週はヨセフの話だった。ヨセフは周りを祝福する者だったが奴隷だった。立派な人になって祝福をもたらすのではなく奴隷でありながら祝福となる。今日は囚人でありながらその場のリーダーとなったパウロを見ていく。
カイザリアからローマに護送されていく途中。三日間嵐に翻弄された。30節、水夫たちも逃げ出そうとしていた。こんな時にプロフェッショナルの船乗りがしっかりしないといけないのに彼らのメンタルもやられてしまうほど。そこで、パウロが人々を励ました。
「『恐れることはありません。』必ずどこかの島に。」神の守り
「同船している人たちを、みなあなたに与えておられます。」リーダーとなった。
37節 船に乗っていたのは276人
31節 パウロが指示した
35節 彼がリードしてみんなで食事をした。ほとんど未信者だったが祈って食事をした。
船の雰囲気を変えていった。
1.恐れることはない。なぜか。キリストが共におられるから。キリストはすべての問題の解決者。恐れないでいい理由がもう一つある。パウロが生き残ってローマにいくという神の計画があったから。
2.パウロは絶対的な神様の計画の中にいた。大きくは世界福音化の計画、細かくはローマへ。
19:21 エペソで、ローマも見なければならない。
23:11 エルサレムで、主から。ローマでも証をしなければならない→カイザリアでの裁判で無罪に なるところをカエサルに上告した。
27:24 嵐の真っただ中で、み使いを通して主が。
神様の約束、神の願われることと自分の願いが一つに。そういう人は幸せ。今日は、パウロが守られたという話だが、死んだっていい。ステパノをはじめとして多くの殉教者がいた。彼らは神に守られて最高の人生を歩んだ。
3.注目したいことは、ただ守られたのではなく、その場のリーダーとなったということ。恐怖、絶望、不安、争い、人の悪い部分が現れる現場で希望をもたらすリーダーとなった。キリスト者はそういう存在。
4.もう一つ重要なことは、この時パウロは囚人だったということ。囚人と言っても悪いことをしたわけではなく、イエスがキリストだという福音を伝えたことによりイエス様を十字架につけた宗教指導者達に捕らえられた。たとえ自分が悪くなくても囚人というレッテルを張られただけで落ち込んだりするのが普通。しかしパウロは、みんなが落ち込んでいる時に、最高のアイデンティティをもって人々を励ました。276人のリーダー、実質的な船長となった。これがキリスト者に与えらえている不思議な祝福。
お金ができたら献金する、健康になったら献身する、そうではない。今日から。
囚人だ、病気だ、お金がない、家庭の状況がある、傷がある、人に言えない過去がある---関係ない。今、そのまま用いられる。神様はそのまま皆さんをこの場のリーダーとし、祝福を与えるものとして用いられる。
むしろ弱さのうちに 第二コリント12:9
ではなぜ癒しを求めるのか、子供たちを教育して立派な人間にするのか。それは可能性を広げるため。英語が話せなくても用いられるが、英語を話せたら世界で用いられる。体力があれば倍の時間働ける。それらは基本的なことなので、スキルアップし、子供たちをしっかりと育てたい。しかし本質的には私たちはそういうところで勝負するのではない。私たちはどんな状況でもキリストで勝負する。私たちの中心はこの世的な強さではなくキリストにある強さ。だから、ピリピ3:8。エリートパウロの中心はキリストだった。パウロはエリート教育でこの現場を乗り切ったのではなく、キリストで乗り越え、その場を支配した。神様の絶対的な計画の中で守られ、用いられた。
まとめ
なぜまわりが絶望している中でも大丈夫なのか。
1.キリストが共におられるので(キリストはすべての問題の解決者)- 福音
2.約束があるので(神様の絶対的な計画)- 宣教
3.大丈夫どころか、雰囲気を変えるリーダー。
4.囚人のままで。能力、状況に関係なく神様が働かる。
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